【アップデート】Amazon SESに新コンソールが追加されていました
こんにちは!コンサル部のinomaso(@inomasosan)です。
久々にAmazon SES(以下「SES」という)を触ってたのですが、いつの間にか新しいコンソールが追加されていました。
今回は新コンソールのアップデート紹介となります。
概要
2021/2/12にAWS公式ブログで新コンソールのオプトインが発表されました。
以下のアップデートが特にイイ感じだったので、後述で紹介していきます。
- バウンス率や苦情率が何%なのか判りやすくなった
- メールボックスシミュレータのバウンス・苦情の通知テストが楽になった
- 構成セットを使用する場合、メール送信時のヘッダ指定が必須で無くなった
- ドメイン検証作成時に、まとめて設定できる項目が増えた
旧コンソールはいつまで使えるの?
2021/9/21時点でデベロッパーガイドに明記されていませんでした。
ちなみに旧コンソール、API、ドキュメントをまとめてAmazon SES Classicと呼称するようです。
Amazon SES Classic とは、オリジナルの Amazon SES コンソール、API、およびドキュメントを指します。これらは、廃止されるまで期間限定で利用できます。
尚、新コンソールのガイドやAPIリファレンスは以下のドキュメントをご参照ください。
新コンソールはどこから切り替えるの?
SESトップページかサイドバーの赤枠から新コンソールに切り替えることができます。
触った&調べてみた
1. バウンス率や苦情率の可視化
バウンス率や苦情率が可視化され、何%まで達したのかがすぐ分かるようになりました。
それぞれの閾値は以下となります。Warningくらいなら大丈夫やろという考え方ではありませんのでご注意願います。
- バウンス率が5%以上になると、アカウントはレビュー対象になります。バウンス率が10%以上の場合は、高いバウンス率の原因となった問題が解決するまで、以後のEメール送信を一時停止することがあります。
- 苦情率が0.1%以上になると、アカウントはレビュー対象になります。苦情率が0.5%以上の場合は、高い苦情率の原因となった問題が解決するまで、以後の E メール送信を一時停止することがあります。
- ※アカウントがレビュー対象になった場合は、AWSアカウントに関連付けられたEメールアドレスに通知が送信されます。猶予期間までに問題を修正しない場合は、E メールの送信機能が一時停止される場合があります。
つまりWarningとなった時点で問題解決が必要となり、放置するとEメール送信の一時停止される危険性があります。
2. メールボックスシミュレータ
ドロップダウンからシミュレータ用のバウンスや苦情等のメールアドレスを選択できるようになりました。
メールボックスシミュレータは、SES単体でメール送信テストを実施することができます。
そのためEC2を構築しpostfix等を導入・設定しなくても、簡易的なテストが可能です。
また、バウンスや苦情の通知テストは、実際のバウンス率や苦情率に影響を与えることなく確認できるのもメリットの一つです。
旧コンソールからこの機能はあったものの、送信先のメールアドレスを入力する必要がありました。
新コンソールではドロップダウンから各種テスト用のメールアドレスを選択できるようになったので、メールアドレスを入力する手間が省けるようになりました。
3. 構成セット
メール送信時にヘッダによる構成セットの指定しなかった場合に、送信者認証(ドメイン、サブドメイン、Eメール)毎に関連づけた構成セットがデフォルトで適用されるようになりました。
構成セットは専用IPプールや、メールの開封やクリックの追跡等を設定できるものです。
詳細な設定内容は以下ガイドをご確認願います。
構成セットを使用する場合、従来はメール送信時にX-SES-CONFIGURATION-SETヘッダで構成セットを明示的に指定が必須でした。
今回のアップデートでメール送信時に構成セットを指定しなかった場合に、送信者認証(ドメイン、サブドメイン、Eメール)毎に関連づけた構成セットがデフォルトで適用されるようになりました。
4. ドメイン認証
ドメイン認証作成時にまとめて設定できる項目が増えました。
- 構成セット
- カスタムのMAIL FROMドメイン
- MX 障害時の動作
- 独自の DKIM 認証トークン
- タグ
また、以下チェック項目がデフォルトでチェックされるようになりました。
- DKIM設定
各項目の詳細な設定内容は以下ガイドをご参照願います。
まとめ
新コンソールになったことで画面が見やすくなっただけではなく、設定や運用を実施しやすくなったのではないでしょうか。
このブログを書くにあたり改めてSESを学習することにも繋がったので、理解が深まりました。
弊社臼田佳祐にこのブログを書くきっかけを頂きました。改めてありがとうございます。
この記事が、どなたかのお役に立てば幸いです。それでは!